古代の道のことを述べる本には必ず「延喜式」なる言葉が出てくる。
そういえば昔、日本史の教科書でその言葉を目にしたっけ。
今、更級日記を考える上でも必須の言葉になる。
ではその定義は?
国立歴史民俗博物館研究報告第218集(令和元年12月 非売品)
古代の百科全書「延喜式」の多分野協働研究中間報告で
編者である小倉慈司氏がわかりやすく教えてくれている。
以下引用
927年に完成し、967年に施行された、全50巻、条文数約3500条に及ぶ古代の法制書である。
古代の法制度は律令格式を基本にしているが、延喜式はこのうちの「式」にあたる。「式」は律令法の根幹をなす「律令」に対し、施行規則に相当するが、わかりやすく述べれば諸官司における業務マニュアルということができるであろう。
三度にわたって編纂された「式」のうち延喜式はその最後に編纂されたものであり最初の弘仁式、二番目の貞観式を包摂する内容を有している。
(中略)さながら古代の百科全書ともいえる内容を持っている。