古代東海道・更級日記の道

1020年、菅原孝標女が歩いた上総(千葉)から京への古代東海道を探索しながら進みます。

古代東海道 下総国㉜ 市川砂州と地表の現状(構築物)

下総の国府井上駅家、どこで現江戸川を渡ったかについて考え、進む前にそこへの通り道になる市川砂州の現状(地表構築物)を見てみよう。撮影は直近2021年11月。

ちょっとローカルすぎるので遠方の方はつまらないかも。逆に有名作家がいたところなので関心がわくかも。上総の国府のあった市原市の様子と比較するのも興味深いかも。

 

訪問箇所は以下のとおり

 市川市役所・八幡の藪知らず(八幡1丁目)

 葛飾八幡宮(八幡4丁目)

 諏訪神社(平田2丁目)

 地蔵山墓地(市川1丁目)

 市川真間駅(真間1丁目) 

 

はじめにもう一度この図を

  

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 市川市役所

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これを見て九州・福岡アクロスと同じだと直感。片側を階段状にして植栽を施す思想はかねてから熱烈支持する立場なのでうれしい。

ただし、福岡アクロスは植栽部が広くそこを階段で直接登れるが、こちらはそれはできず、また内部から出ることもできないとのこと。

小ぶりだからやむを得ないのかも。

設計について説明するしっかりした資料も欲しい。

 

中の様子

永井荷風井上ひさし、画家の東山魁夷が市として特に押したい3人か。1階には永井の執筆部屋の再現。

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川崎家は魁夷の奥さんの実家(東京芸大教授)

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カフェかと思ったら、来庁者と対応するためのテーブル。

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資料を購入したが、ここで待っていると持ってきてくれた。過剰サービスではないか。フロアに案内のため立っている幹部職員らしき人もいるなど人件コストがかかりすぎる気がする。

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旧庁舎敷地に作っているが千葉街道と京成の線路に挟まれた敷地は狭くキャパは足らず他の庁舎に分かれる。東京都庁の第一,第二庁舎は渡り廊下でつながるがここは離れすぎ。

博物館も図書館もそうだが全体として庁舎の立地は利便性に問題がある。いいプランナー、それを使いこなしてうまく事を運ぶ人材はいなかったのか。

 

八幡の藪知らず


 市役所と道路の反対側にある。外構はずいぶんと立派になっている。正岡子規明治24年ころこの前を歩いている。

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葛飾八幡宮(八幡4丁目)

京成電車の北側に位置する。

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旧図書館

そのまま残っているとは驚いた。

五木寛之が利用。私も。

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諏訪神社(平田2丁目

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諏訪神社だけでなく周囲も保全されている。

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市川砂州の典型、黒松風景と土壌砂地がわかる。

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地蔵山墓地(市川1丁目)

こんな共同墓地があること、そして取り上げる人がいる意味がわからなかった。

行って見るとなんと小学生の頃行ったことがある自然幼稚園の裏というか北側にあった。

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砂地だ。市川砂州で標高の高い箇所らしい(4m数十センチ)。ここら辺は市川の木黒松が多いことでも有名。

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海からの風で北に傾く。

市川真間駅(真間1丁目) 

墓地の北、狭い迷路のようなに道を進むとすぐに駅。五木寛之永井荷風を目にして後ろに並んだ真間(まま)駅。

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万葉の頃から人が住み続けているであろう真間1丁目あたりは特に道が狭く区画整理もできないようだ。

 

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なお、地元の者は「まま」を「柿」のように平板に発音するが同じ千葉の人でもよその地域、東京の人は1音目を高く発音する。

考えてみれば標準語のアクセントなら1音を高くするはずだ。なんでだろう。

 

(全体の位置関係はこのようになる)

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