古代東海道・更級日記の道

1020年、菅原孝標女が歩いた上総(千葉)から京への古代東海道を探索しながら進みます。

古代東海道 下総国Ⅱ(江戸川から隅田川) ⑧ 荒川から隅田川へ再度の実地踏査

前回の荒川から隅田川にわたる実地踏査はどうも消化不良だった。

荒川ふちのほがらか保育園付近から東武鐘ヶ淵駅への道を歩いていない。

同駅踏切から墨堤通にわたる過程も説明不足。自分の備忘録としても。

墨堤通西側の堤通2丁目は木母寺、隅田神社と歴史の濃い場所であるのに歩いていない

のはまずい。

と自己判定は不合格。なので途中から再実施することにした。

 東武鐘ヶ淵駅を下りて荒川まで往復では安直。昔、荒川はなかったのであり葛飾区四つ木付近から対岸の八尋、墨田の全景を見渡しながら歩いたほうがいいに決まっている。

 そこで京成八広駅から始めた。

駅で路線図を見て京成路線は古代道路に沿っていると気づく。

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駅を降りて川はすぐ。堤防に上がるが、東京低地を感じざるを得ない海抜高さだ。

 

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四つ木橋、新四つ木橋が重なって見える。

しかし川原は健全な生活に有効だ。スポーツ、散策と。

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それだけではない。

一か所かなりの部分を放置保存してあった。生態系保全目的だろう。

この箇所は孝標一行が武蔵国低湿地を渡るときの情景裏付けとしても参考になろう。市原市村田川付近に例を見る必要もなくなる。

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江戸川の時と同じようにほぼ想定とおりにほがらか保育園を見つけた。

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その個所に階段があり、堤防を下りるところで目にしたのが

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水難に関してか、古代道を偲んでかわからない。

 

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踏切が見えてきた。

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手前ではなく渡った先

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いい掲示があった。葛飾区とは異なるタイプだ。

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付帯の地図

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下の地図は上が南。赤丸の北にもう一本道があり、途中で消えているが、もしかすると、隅田小学校建設で削平された古代道路かもしれない。

そこらへんは明治13年の陸軍迅速地図で確認するしかないが、踏切先道路との直線性を考えると赤丸道路でいいのかも。

 

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交番は古代道を守っているかのよう。

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成林庵。

珍しいが尼寺とのこと。非公開。

修学院離宮(京都)に行ったとき広大な敷地に垣根で隣接する小さなお寺があり、気になったがそちらも非公開の尼寺だった。

気が付かなかったが紅葉がきれいだった。写真に日付を入れておくのは資料目的なら不可避に思う。

 

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途中道が狭くなると思っていたところは単に曲がっているだけだった。1回の密度の低い踏査だと下手をすると誤解を固定するだけになる。

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此方の祠、入れず。マンション内の私有地となっている模様。

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さて、今回は前回と異なり墨堤通りのところで左折して信号を渡って巨大防災
団地内に入った。

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水神保育園付近。なぜか保育園と縁がある。鐘ヶ淵からの道路延長先になる。

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団地1階は通り抜けができ,公園に連なる。

江戸時代の歴史が濃い。

木母寺,隅田神社はかっての位置より100m南に移設されているのでここら辺が渡河場所と考えてよいだろう。

高速道路と堤防に囲まれているようで気の毒。

 

木母寺

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隅田川神社

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堤防に上がり、高速道路の橋脚の脇を歩く。石の羅列はデザインか寝泊り阻止目的かわからない。

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白髭橋が近づく。

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心底美しい橋だと思う。

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