錦華公園・お茶の水小と明大図書館の間の細い錦華坂Eをまっすぐ南下すると(建物を度外視)、三井住友銀行Cにぶつかる(神田小川町3丁目)。
ここら辺、昔々はどんな道路付だったのか不思議な三角形のゾーンだ。靖国通り甲に向かって立つ銀行Cの東側丙は富士見坂、西側乙は錦華通り。三叉路あるいは4叉差路ということになる。
銀行Cから南の靖国通りを見るとこうなる。
銀行の正面は三省堂(現在工事中)とその前に立つ低層の古書店であり、狭い道を挟んで右(西)に書泉グランデのある一角が続く(神田神保町)。
皇居方面への方角からすると玉英堂書店脇の細い道が直線性に富む。
しかしこの先、行く手はまもなく巨大な神保町三井ビル(23階)にさえぎられてしまうので書泉と小宮山ビル間の道を進むことにした。
スズラン通りを越える。
段々、人のぬくもりが希薄なオフィス街になって行き、寂しくなる。
神保町1丁目交差点
税務署前交差点
まっすぐ進み、402号道路にぶつかる(☆)。ここに信号はないが、少し西(地図で上)には一ツ橋河岸交差点が、東(下)には錦橋交差点がある。
白山通りを越え、一ツ橋2丁目遺跡へ寄ってから平川門へ入ることにする。
一ツ橋河岸交差点の一角「一つ橋2丁目」区域は一橋大関係の施設が建ち並ぶが最近は千代田区一ツ橋2丁目遺跡の発掘調査で注目されている。
注)2018年発行の発掘調査報告書は内容の濃い優れた刊行物
古墳時代から古代、中世、近世に至る長期にわたる遺跡が発見されており、神奈川県の長柄桜山古墳群同様古道を考える上でも重要箇所だ。
研究者芳賀ひらく氏もこの調査を踏まえて、「一ツ橋は本郷台地と麹町台地の谷間、旧平川河口近くの低地で、古墳時代から集落が存在していたことが明らかになっている。 検出された中世の道路遺構は北東すなわち本郷台地を目指していた。つまりこの遺跡は中世江戸城下のムラの一部で麹町台地と本郷台地をつなぐミチの結節点に存在していた。」と述べる(「江戸東京の地形の謎(2020年新版))。
遺跡発見の場であることを記す表示が全く見当たらず、聞いても答えてくれる人がないのは残念。優秀な大学であることは論をまたないが文学部系統の専攻がない故か。
学術総合センターは共用になっている建物。いろいろな組織が入っている。
右に曲がれば皇居平川門