古代東海道・更級日記の道

1020年、菅原孝標女が歩いた上総(千葉)から京への古代東海道を探索しながら進みます。

上総の国⓭ 「王賜」銘鉄剣 稲荷台1号古墳と市原歴史博物館オープン

2022.10.28朝日新聞でかなり大きく取り上げられている。関東だけかもしれないが。

有銘鉄剣の出土としては埼玉県行田市の稲荷山古墳が有名であるが(国宝)、此れより古い西暦400年代前半に作製されたとみられるのがここ千葉県市原市稲荷台1号古墳から出土した「王賜」銘鉄剣。

 いずれ国宝に指定されるだろうが(日本最古)、これが新博物館に展示されるようだ。

しかし、大化の改新(646)より、高松塚古墳(694~710年)より古く、今年は10月29日から展示開始の正倉院(聖武天17忌756年)より300年前の製作物。畿内の大王が上総の豪族に下賜したものと推察されているが、当時の東国の豪族のありようはどうだったのか専門家、学者ならずとも興味深い。

こんな貴重な出土品が出たのに古墳群があった場所は削平宅地化され、1号墳の周溝にかかる部分が記念広場になって1/3縮減の復元物があるだけとはやり切れない。

稲荷台古墳群については「千葉県の歴史 資料編考古2」に詳しい。白石太一郎氏が解説し、文献として滝口 宏ほかによる市の概報を掲げている。